運営中のYouTubeチャンネル「nostalgicbike」で人気の女性モデルYUさん。
バイクが好き、免許を持っているだけでなく、自身でカスタムされたSR500に乗っている。
彼女だけでなく、このサイトで運営しているチャンネルに出演してくれている人は皆旧いバイクを自身で手に入れて自身でカスタムした人たち。この点は自分にとってはキレイに撮るのと同じくらいに重要なことである。
そんな彼女と一緒に仕事をしたことは「楽しい時間を過ごせた」というだけでなく、自分の作品の一つとしてとても良いものが出来たという重要な意味合いもある。
そんな彼女から「プロモーション映像を撮影してくれませんか?」と打診があった。
至極単純に嬉しい。再度話を持ち掛けてくれるということは、前回の仕事にも満足してもらえたという証拠でもあるから。
普段から記事の中でも書いているけど、サイトを発展させて更に面白いものにしていくためには「利益化」「事業化」は必須。だから「楽しければお金はいらない」「他人の役に立てればお金がなくても幸せ」という考えは自分の中にはない。
もちろん、自分が楽しんで他人にも喜んでもらうためには発展が必要で、発展のためには手段としての利益が絶対必要ということであって、儲ければそれで良いということでもない。
自分の儲け、楽しさ、相手の喜びという3大要素の良いとこ取りのバランスは自分で決める必要があるということでもある。
そういう意味ではこのサイトを立ち上げたきっかけは、自らアプリケーションやシステムを作り、それはとても面白くて、使ってくれる人は喜んでくれるだろうと自負できるものだったのに、それらを求めているであろう人たちはそれを知らないがために誰もそのシステムを使ってくれないというジレンマを抱えたことだった。
面白いアプリ(当時はバイク関連アプリ)を作ったところで、その存在に気付いてもらうためにはまず人を集める必要がある。そして速いスピードで人を集めることができるのは「面白いコンテンツ」であるという考えに至った。そこで「旧いバイクの美しい映像」というコンテンツであれば多くの人に集まってもらえるだろうという戦略が起点だった(その当時は「バイク映像を映画のように美しく撮る」という活動をしている人がいなかったから)。
「バイクという市場は先細りだからやめたほうが良い」という意見もあったし、自分もその意見は「日本」という国を限定した話であれば間違えではないと思う。でもバイクというのは日本特有のものではなく世界で共通した娯楽であり、言語への依存もないからコンテンツをひとつ作れば世界中で見てもらえる可能性があるという意味でも、「人を集めるコンテンツ」としては意外と妥当なのではという目論見もある。
そして、特定の嗜好を持った多くの人さえ集まってくれれば、開発した同ジャンルのサービスやアプリケーションを多くの人目に触れる土俵に乗せることも出来るし、ITに関連したサービスだけでなく商品を売ることもできるかもしれない。
そんな考えでコンテンツを発信し続けた結果、たくさんの人が集まってくれた。
その一方で、当サイトのウリである「映像を綺麗に撮る」ために必要なスキルとコストは飛躍的に下がり続けている。
つまり、初期に投資した機材を使い続けて同じテーマで同じように撮り続ければ、自身も見てくれている人も飽きてしまう。であれば、集まってくれた人たちを飽きさせず、更に楽しんでもらうためにもコンテンツそのものを発展させることが必須だ。
利益が生まれれば、更に面白いコンテンツを創る種になり、更に多くの人を集めて・・・というループを形成できる。
そしてたくさんの人を集めたら、今度はアプリケーションも世に出すんだ!と意気込んでみたは良いけれど、自分はアプリ開発に向いていないという致命的な弱点に気付いた。
いや、何処かで気付いていたとは思う。かつてひとりで孤独に部屋でひたすらソフトウェアのコーディングをしていたときは誰とも接することなく、誰からも干渉されることなく、人目に晒されることもなく、ひとりでヒッソリとコードを眺めていることが単純に楽だという感覚はあった。
そして描く夢と目指すシステムが大きければ大きいほど、手に入る結果はずっと先の未来になるから戦略の妥当性を振り返る必要もないし、出てきた結果にガッカリすることもない(日々「精進」するのみ)。
結果を出さずとも「いつかは・・・」と遠くを見つめながら、自分だけの大きな夢にすがることができる。そんな感覚は心の隅に常時確実にあった。
だから自分のなかで「本当にやるべきことは他にあるんじゃないか?」という、スッキリしない感覚を常に抱えていたのはそのせいだったと思う。
少しずつ取り組む内容が変わっていったのも、上のような感覚を抱え続けていることを心の何処かで意識していたからなのかもしれない。
そして今この瞬間も「自治体のプロモーション映像を撮影した」ことについて書くつもりだったのが、気付くと「自分が目指していた方向と現実のギャップ」という全く別の話題になっている。
自分の目指す方向を常に見据えながら、いま起きている「この先どう転ぶかわからない展開」を楽しみながら人生を過ごす方が性に合っている・・・のかなぁ・・・。
モデルYUさんとカーくる(車専門メディア)、岐阜県大垣市と一緒に行ったプロモーション撮影については別途書きますm(_ _)m