映像・映画

親友が監督・制作した映画 「迷子になった拳」

最近podcastにハマっていて、これが楽しくてWEB記事はほぼpodcast配信告知用に使っているんだけど、今回は久々のWeb記事のみです。純粋にBlogを書くのは数年ぶり。

で、今回の話題は数か月前のはなしなのでちょっと時間が経過してしまったんだけど、小学校一年生の頃から遊んでいる親友が監督した映画を観てきたという。

ミャンマーの「ラウェイ」っていう格闘技に挑戦する日本人格闘家たちを追ったドキュメンタリー映画で「迷子になった拳」という映画なんだけど、これが凄く面白くて2回も観に行ってきた(以下に予告編)。

コロナの影響もあってか、なかなか全国のミニシアターで上映することも難しいようだけど、本当に良い映画なので是非色々な人に観て欲しい映画です(既に上映終了している映画館が多いけど・・)。

ラウェイという格闘技がどんな危険な格闘技なのかを、映画の主演をつとめた渡慶次さんが丸山ゴンザレスさんのチャンネルで解説するというヤバい動画も(笑)↓

その下には今田監督と丸山ゴンザレスさんの対談動画貼っておきます(両方ともメチャクチャ面白い!)

さて、監督の今田哲史クンとは小学校、中学校、高校が一緒で大学時代以降も毎日のように一緒に遊んだ仲だけど、ボクが結婚して以降は年に数回会う程度になってしまった。

なので映画を観てから連絡を取って会う機会を作り、メシでも食いに行こうということでボクが車で今田の家に迎えに行き、彼を乗せてあてもなく車を走らせているあいだ、あーだこーだと話をするのは学生時代から変わってない。本当に仲の良い友達と会う時は基本的に酒も飲まない。何も飲む必要がない。

活動する場所は違えど、同じ映像クリエイターとして映像作品についても色々と話ができた。

今田の映画はこれまでの作品も含めて「ネガティブ」だったり「いかがわしい」要素を必ず含んでいて、そういうところがボク自身は好きだったりするんだけど、それを今田に話したらやっぱりそこは意識しているみたいだった(「テレクラキャノンボール」「BiSキャノンボール」なんて”いかがわしいの極地”だった。間違いなくボクの人格まで疑われてしまうので決して検索しないでください(笑))。

自分の子供に何か作品を見せるときは、一見するとネガティブな要素を多く含んでいたり、王道から外れていたり、それなりに解釈が必要だったりして手放しでは受け入れにくいような、「クセのある作品」を見せるように意識してるんだけど「こんなの見せて本当に良いのかな?」っていう葛藤もあるんだよね。ちょっと前にはポン・ジュノ監督の「パラサイト」が猛烈に面白くて超絶に良い作品だと思ったから長女に見せたんだよ。そしたら「こんなショッキングな映画を子どもに見せちゃダメでしょ!」って奥さんに怒られたよ。でも長女が「面白い!また観たい!」って言ってくれてメチャクチャ嬉しかったんだけどね。

という話をしたら、今田は「口当たりが良くて当たり障りのない作品を見せるよりも、多少クセがあっても自分が本当に良いと思う作品を見せた方が、子どもにとってもずっと良いと思うよ」と、自分と同意見であったことに安心したりもした。

話題のポピュラーな作品を観れば特に何も考えずに見ても受け身で楽しめる反面、作品が「誰でも楽しめるように設計された」ものだから、自分なりに解釈したり自分なりの楽しみ方を見つける筋肉がつかない。出ている人の見た目は整っていて美しいし、物語も洗練されていてクセも無く誰でもストレスなく楽しめるし、そのうえスカッとハッピーエンドでもある反面、そういうものだけに触れていると、そのように設計されたものじゃないと楽しみや面白さを見つけ出すことができないことになってしまう(と思う)。

そういう意味では「迷子になった拳」は臭みとクセだらけの作品で、汗と涙の気持ちの良いサクセスストーリーなんかではない。いかがわしい人、思わずドン引きしてしまうようなインチキとしか思えない人たちがたくさん出て来て一筋縄ではいかない物語が展開されるんだけど、そんな作品を心ゆくまで楽しむことができる幸せだって子供たちに引き継ぎたい。

ホント、「世間で良いと言われているものを、額面通りに真正面から良いものとして受け止める」という受け止め方だけでなく、「世間ではいかがわしいとか難しいと言われてしまうものを自分の感性で様々な角度から見ることを楽しむ」という態度を身に着けておけば、単純に友だちやお金や時間が増えてトクをするということ以上に人生に彩を与えてくれるものだと思う。

もう長女も中学生になったからそろそろ良いだろう。ママに怒られながら(できれば隠れながら)、自分が良いと思うクセだらけのいかがわしい作品をたくさん教えてあげよう。

そんなことを考えつつ、今後のpodcastは今田監督とも一緒に映像・映画作品について配信すべく準備してます。

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