旧車だけじゃない「絶版モノ」の大きな魅力

旧車の魅力はノスタルジックなデザインや個性的なサウンドや走りなど、人それぞれ色々とあると思います。そして自分にとっての魅力の一つは、正直に言ってしまうと「絶版」という要素も間違いなくある。もう新車では永久に手に入らないしタマ数は確実に減っていくという何とも言えない負の要素。

もちろん、その単車そのものに価値や魅力があるのは大前提だけど、絶版車という要素は意外と自分にとっては重要なようです。というのも普段は全く意識してないけど、自分が好きなものを振り返ってみると旧車以外にも「絶版モノ」が結構あったりするからです。

中でも代表的なのが絶版映画。

例えば先日も紹介した「俺たちの生きた時間」(1982年製作)はVHS時代に既に絶版になり、DVDは存在せず、VHSも一部の中古しか出回っていません。そうなると余計に見たくなるし魅力を感じてしまうこの習性。

結構あるんですよ。単に売り上げがフェードアウトして絶版になったんじゃなく、極端に偏った趣向で一部の熱烈なファン以外に受け入れられずに「絶版」になったり、政治的・倫理的な理由で「公開禁止」「発売禁止」になったり。そしてそんな何らかの「ワケあり」な作品って、なんとも言えない独特で不思議な魅力があったりします。なぜそんな作品たちに魅力を感じてしまうのかというと、単に「面白い」という要素以上に

「絶版」「中止」「禁止」になるだけの強烈な「負の要素」や「傷」があるからです。

40年間封印されていた映画「荒野の千鳥足」

ひたすらビールを飲んで飲んで飲みまくり、ばか騒ぎして賭博に暴力に身を染めて1週間で人生破滅するという前代未聞なストーリーのオーストラリア映画「荒野の千鳥足」。

1975年のカンヌ映画祭で「とんでもなく不快な映画」と話題を呼びながらも日本未公開。そのままフィルムが紛失し、めでたく幻と化した「永久絶版」な映画。

それがひょんなことからボロボロになったネガが南米で発見され、10年の歳月をかけてフィルムが「レストア」された映画。レストアって単車や車だけじゃないんですな。

旧車乗りには「酒好き」が多いと勝手に解釈している自分は、すべての旧車乗りたちにおススメしたいです。ビールを浴びるように飲み続け(映画の後半、本当に浴びます)こんなにビールをガブ飲みしたくなる映画は初めて観た!ってくらいにビール漬け&二日酔いの負の要素満載映画だからです。

しかもほとんどの「レンタルビデオ屋さん」に置いてないので、買うしかないというところにも妙な魅力が・・・

他にもたっくさんあるんですよ。負の要素が強すぎたり、刺激が強すぎたり、タブーに触れてしまったり、常識を超えた超絶なくだらなさ等で「葬り去られた危険な闇映画」。止まらなくなってノリノリで書いていたら既に結構長くなってる。。というか旧車の話から殆ど闇映画の話題一色になってますね。これ以上読んでくれるモノ好きな旧車好きがいるとも思えないのでこのへんで・・・

でもね、一つ言えるのは自分が絶版映画と絶版車・旧車には何か共通な魅力を感じていることは確かです。
旧車も「絶版」や「希少」という要素だけではなく「暴走族」という(一般的には)ネガティブな要素とも間違いなく結び付いていますからね。あと、曲がらない、止まらない、まっすぐ走らない、すぐ壊れるとか(笑) その歴史的・物理的な旧車・絶版車の「傷」にもなんとも言えない不思議な魅力を感じているのは自分だけではないはず。

いやオレだけか・・・

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