「ハリウッドがひれ伏した銀行マン」ハリウッドの数あるヒット作品の資金調達をした名銀行マン、フランズ・アフマンのドキュメンタリーが2016年7月16日に公開される。
1972年にイタリアの映画プロデューサーであるディノ・デ・ラウレンティスに少額の融資をして以来、ハリウッド映画製作に融資をし続け、「キングコング」「スーパーマン」「ランボー」「ターミネーター」「プラトーン」など、融資した映画本数は900にもおよぶ。
長く闘病を続けたアフマンの病床へのインタビューや彼の死後にオリバー・ストーンやケビン・コスナーなどの映画人とアフマンを回顧するドキュメンタリーで、監督はアフマンの愛娘ローゼマイン・アフマン監督。
そういえば、最近は日本での映画製作や公開の資金を個人レベルで集める際には「キャンプファイヤー」などのクラウドファンディングを使うのが一般的になってきました。
でも、クラウドファンディングで調達できる額は多くても100万円単位。
アフマンが資金提供したプラトーンなどはおよそ6億円の大作。
ハリウッド映画としては高くないのかもしれないけど、決して安くもない金額を900本もの映画に資金提供したなんて、よほど金にものを言わせた銀行マンだったのか・・・?!
と思いきや、アフマンは「プリセール」という新しい資金提供システムを開発していたのです。
それまでは、映画は「完成後」に配給会社などに売りに出されるのが一般的だったが、アフマンのやり方は違っていたそうだ。
その手法とは「映画完成前」に内容を公表して、映画配給権やテレビ放映権を売りに出す。というやり方。
これによって、リスクは分散され、資金力の無いインディペンデントな映画制作者も大作を作れるようになったのだという。
なるほど、知らなかった・・・
最近の日本での例で言うと、岩井俊二監督の「リップブァンウィンクルの花嫁」がこのやり方で資金を調達したそうです。
これをやるには、ネームバリューか企画の面白さ、それを伝えるプレゼン力が求められそうだけど、今更ながら「効率的なやり方だ」と感心してしまった。
以前に知り合いが大作を製作するも、資金に苦労していたことがありました。
エンジェル投資やベンチャー株式市場など、ベンチャー企業への資金提供の仕組みは少しずつ構築されているけど、映画製作の資金提供の仕組みも更に発展していくと良いなぁ~
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