ボクが十代~二十歳の頃、CBXといえば「CBX400F」でした。あの頃はエンジン形式なんて殆ど意識してなかったから、CBX1000の「空冷六発エンジン」なるものが存在すること自体を知らなかったと思う。
そして二十歳の頃にバイトしていたラーメン屋のマスターと従業員の人がバイクに詳しくて、よく旧車の話をしていたのはとても楽しい思い出。
そんなあるとき、CB750Fとビモータ(!)に乗っていたイサさんという従業員の人(当時37歳)に
「お前、ケッチ乗ってんだよな?CBXは好きか?」
と聞かれて
「好きですよ。イイですよね。こないだ夜中に湘南に行ったら、暴走族がP菅着けてフルビートにローハンのピカピカのCBXに乗ってて。それがかっこよかったですね」
なんて話をしたら
「バカ。CBXっていったらCBX1000のことだろ。こっちのがずっと古いし空冷六発の市販車なんて、世界でもこの単車だけだぞ」
と言われて、結構な衝撃を受けました。バイクといえば普通は四気筒だと思ってたから。
「へぇー・・・」
感心してると、マスターが続けて
「おれは旧車にはそんな興味ねぇけどよ。CBXはスゴいぞ。横に六気筒も並んでるから、ただでさえデカイ車体にばかデカイエンジンが収まりきらないんだよ。エンジンが車体から完全にはみ出てるんだから」
「そうそう!あれ、ほんとに「ムダ」だよね。シリンダー六個なんて絶対に要らないのにさ!」
これにやられました。完全に。
「エンジンがバカデカ過ぎて車体からはみ出ている」
「誰もやっていない市販六発エンジンへのチャレンジ(しかもムダ)」
なんてカッコいい響きなのか・・・(笑)
自分は小さくてスマートな車体が好きだけど、「他とは違うヘンな尖り」を持ってる単車にはスゴい魅力を感じちゃうんだなー・・・このカンジ、スペック表には現れない魅力を持つ旧車にイカれた旧車乗りたちには絶対にわかると思います。
「(当時)世界最速なのに止まらない」とか「暴走族以外に殆ど誰も乗らない」とか「遅い・・・」とか(笑)
そんな経緯でめでたく空冷六発という尖りを持ったCBXに興味津々になったわけですが、この旧車、何しろ走っているところを殆ど見ることがない。初めてお目にかかったのは、20代半ば。吉祥寺の静かな住宅街でした。
ヨンフォアでゴハンを食べに行った帰りに、コンビニで買い物をしてお店から出たときに、目の前をノーマルのキレイな車両が通過。それがCBXでした。ノーマルマフラーの「ムォーン!」という高めのサウンドが新鮮で美しかった。1000ccあるのに全然重々しい音じゃないことに驚いたのを覚えています。
ノーマルサウンドを聴いたら、次に聴きたくなるのが集合菅サウンドや六本出しサウンド!でも走ってないから聴くこともできない状態が20年間続いてました・・・
そして昨日気付きました。
「YouTubeがあるやないか・・・」
CBナナハンやZ750からホークのカフェレーサーなんて珍しいものまで世界中に散らばった日本の旧車たちのサウンドはYoutubeに行けば「無いものが無い」というくらい、とにかくたくさんある!
探してみたらすぐに見つかりました。そして集めてみた!CBXの不思議&魅惑の美音!
殆どすべての動画で「スゴイ音!」「まるでF1じゃん!!」など、そのサウンドに言及したものが多いです。
まずはCBXノーマルサウンド。この音!吉祥寺で聴いた音と同じ!当時この音を聴いたとき、「ヨンフォアのOHC4気筒の柔らかいノーマルマフラー音」+「2ストトリプルの低回転域のモォア~ン!!」これの中間の音だな・・と思ったけど、今聴いてもその通りだと思いました。何とも不思議なサウンドですなー。
次は6本出しの直管!!1分15秒あたりから吠え出し、2分15秒あたりで実際に走行するぜ!
次は車載カメラなので車体の様子はわからないけど、サーキットで飛ばしまくってる映像の迫力&とにかく音がスゴイ・・本当に本当にF1の音!!
そして3in1集合管2本出しのサウンド。CBXのカフェレーサー仕様だ!!やっぱカフェいーなー(笑)動画開始2分あたりで感動的なサウンドが聴けます。
最後のオマケでCBXの6気筒エンジンを2基積んでV12気筒にしちゃった初老のお爺さん(笑)カスタムの域を超えてる・・12気筒の巨大な爆音CBXにお爺さんノーヘルで乗ってる・・・カッコ良すぎです。50秒当たりで爆音V12気筒エンジン始動して初老の爺さん走り去る。ノーヘルで・・・
以上、CBXのサウンドコレクションでした!
この記事へのコメントはありません。